乱雑な 紙をべりっとやぶりすて まっさらな 紙をひきだしにしまう 次に書く言葉を決めて

あたたかいものに みたされて とろり

空気を ふるわすことのない しずけさを コップにいれて すかしてみた

文字と一緒に冬日和

たくさんの 断片 かけあつめて すくおうとしても なかなか成功しないのが ゆめのきろく

びゅーびゅー ぴたり ぴゅーびゆー ぴたりふったり やんだり つめたくいそがしいてんきゆうはんはカレー

道路にたくさんの 鴉がなにかの死骸を啄んでいた 車を運転している時だったので じっくり見ることはかなわなかったが 鶏にもみえた でも鶏のはずはないだろう 鶏小屋も近くにはなく、 あるのは田んぼだらけだから みまちがいだと思うのだが反対側の道路を数…

ころんとした みかんらしいみかん のどにほおる つめたいえきたいがじゅるっとはいるもういっこいれよう

ひときわつめたいものが のどにさわる 朝、ふとんのなかで きょうは雪

あと数か月で十二歳になる子ども ちょっぴりまえに九歳になった子ども「来年には十代だな」（十二歳） 「おー、ほんとだー」（はは） 「十代？」（九歳）そうか、 じっさいになったら、十代だ。「どうだい、十代は？」（はは） 「いいもんだ」（十二歳） 「…

おいてみる てきとうに ながく みじかく ほそく ほそく ふとくつなげる ならべる 離す くっつけるそこにせんをおいてみる

ひゅっと気をぬいたときに 風邪が入ってきたようすのどがいがらっぽく はれっぽいそういうときは とりあえずるるるー とおとをださずに うたってみる

からだの信号をうけとめるのは いつもみぎてのくすりゆびとなっていて しもんのところがただれたり、 ささむけしたり、 ヴァリエーションゆたかに 信号を放ついまは くすりゆびのゆぎさきがうごかしにくくなっているふむ なにの信号だろう

一週間 ケンカして口をきかず なかなおりもせずに そのおかげで、ひびの晩酌もパスし そのおかげで、100円回転寿司でごはんを食べそして ありきたりな日常をとりもどすそう、これはまけおしみ ま、 いいのさ

つづけること